自然気胸の内視鏡下手術

 自然気胸に対しての治療は、従来より、(1)安静にする、(2)たまった空気を一時的に抜く、(3)たまった空気を続けて抜く、(4)空気がたまるところを薬でひっつける、などの手術を行わない治療が主に行われていますが、(a)繰り返すもの、(b)急速に肺がしぼんで危険なもの、(c)左右両方にあるもの、(d)空気のほかに血液や膿がたまっているもの、(e)肺にできた風船が大きいもの、などは手術が必要になります。
 以前は胸を大きく切って手術をしていたのですが、最近は“胸腔鏡下手術”という細長い道具を使って、肺をテレビに映しながら悪くなった肺を切る手術が行われています。道具が入るだけの穴をあければよいため、1cmくらいの傷が3箇所できるだけで、手術後の傷や痛みが少なくてすみます。これからもどんどん発達していく手術だと思われます。

気胸の原因 レントゲン写真
気胸はこのようにして起こります。 出血を伴った場合の写真です。


図1 図2
肺の先端部に風船ができています。 これは出血を伴った症例です。


図3 図4
風船を残さず切り取ります。 端は空気が漏れやすいため縛ることがあります。


図5
最後に特殊な接着剤で固めます。

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