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山中幽人と対酌す 李 白
両人対酌山花開く 一杯一杯復一杯 我酔うて眠らんと欲す卿且く去れ 明朝意有らば琴を抱いて来たれ |
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七言絶句(上平十灰韻)開・杯・來
【語 釈】 ★幽人=隠者。世俗を捨て、 山中で棲む仙人のような人。 (李白自身を指している。) ★対酌=向かい合って酒を酌みかわす。 ★山花=山中に咲く花。 ★我酔欲眠卿且去=陶淵明伝に 「潜もし先に酔はば、便ち(すぐさま) 客に語げて、我酔うて眠らんと欲す、 卿去るべしと。其の真率此の如し。」と あるのに基づく。「卿」は「きみ」と訓じ、 自分と同等以下の者 に用いる。「且」は「しばらく」と読み、 ちょっとの意味。 【通 釈】 山の中で、世を捨てた者同士さし向かいで 酒を飲む。まわりには山の花が満開だ。 一杯一杯また一杯と飲み交わすうち、 酔っ払って眠くなった。私はしばらく 眠るから、君はちょっとあちらへ行って いてくれないか。あすの朝また来ようと 思ったら、今度は琴を持って来てくれ ないか。 |