いけばな池坊550年祭東予支所花展
 生け花の家元・池坊が歴史資料に出て550年を記念して平成24年5月13日・14日、東予支所の花展が今治市民会館で開催されました。
 幸い天候に恵まれおよそ400人の市民で賑わいました。
 花展会場の入口を飾ったのは吉海小学校の生徒さんの作品です。6年生5人と5年生4人が同じ材料を使っての作品です。それぞれの作品は、個性に溢れ、それぞれの花の美しさが出ていました。将来が楽しみです。母の日に因み、母への感謝の手紙が作品に添えられていました。
 地元のテレビ局(今治CATV)が早朝から取材に来てくれました。午後からの放映で来場者も増えることが期待されるところです。
 我が子や親戚の子供の作品を探しているようです。ようやく目当ての作品を探し当てると早速ケイタイでパチリ、良い記念になりそうです。
 地元吉海町から来たカメラマンも大活躍です。お花が本当に好きな人が何度も足を運ばれました。
 今回の花展は池坊の歴史を地元に知ってもらう目的もありますので、歴史的価値のある古い文献を多数展示しました。来場者は池坊の歴史的な深さに一様に驚きの声を上げていました。右写真は池坊の歴史を一覧表にまとめた物で分かりやすいため多くの来場者が足を止めていました。
 お茶席も設けました。参議院議員の山本順三氏が奥様同伴でご来場くださいました。氏は「最近の国会の混迷ぶりはひどい。花を見るときの心境でみんなが接すれば状況がもっと変わってくるはず。」と言ってました。私たちも同感です。
 山本氏はお茶席で一緒になった地元の人たちと話に花が咲きました。日頃から地元民との対話を大切にする氏の人柄が出ていました。
 続いて今治市長の菅良二氏がお見えになりました。高等学校の同級生の女性とお茶席で話が弾みました。お陰で、花展会場の雰囲気も盛り上がりました。
 今治市議の方も会場にお見えになりました。お茶席では、遠路ご来場いただいた池坊宇和島支部の支部長さんと同席されましたが、芸術に造詣の深い氏は生け花に高い関心があることが分かり感心していました。会場の一角に初心者対象の「体験コーナー」を作り、来場者で普段生け花と縁の薄い人たちに生け花を体験していただきました。
 自分が生けた花にご満悦の様子です。生けた花は御自宅へ持って帰っていただきました。これを機会にお花を始めていただければ、また素晴らしい人生が開けてくるのではないかと思いました。
 市内のお茶の先生もお忙しい中、ご来場いただきまして、有難うございました。普段お世話になっている市内の華道関係者も大勢見に来ていただきました。
 先生方には出瓶者30名の作品を丹念に御覧いただきました。右写真は会場の中心的な存在として展示した「専養」の立花を再現したものです。専養は34世家元で、江戸・元禄期の人です。
 左写真は県立新居浜商業高校の生徒さん有志による合作の作品です。会場には参観者が切れ目なく訪れ、2日間の会期は盛況でした。関係の皆様のお陰で立派な花展ができました。どうも有難うございました。