北欧の旅(5)オスロ散歩
 オスロはノルエーの首都で人口51万人のきれいな都市でした。1624年の大火で都市の大部分が灰燼に帰したのを機会に新しく都市計画で作られた街です。道路も広くインフラも整備された素晴らしい街でした。
 街の要所には公園が作られており、国内に沢山ある湖から水を導き、公園には噴水が沢山作られていました。市は造船、海運業が盛んで市内には船主が多く住んでいます。GDPはヨーロッパで1番高いそうです。
 これが町の様子です。オスロの夏は涼しく、平均気温は12度くらいです。そのためヨーロッパ各地からバカンス客が訪れます。右写真は私達が泊まったホテルです。
 こちらはオスロ大学です。1811年創立の名門大学で、経済学、数学関係の有名な学者や研究者を多数輩出しています。学生数は3万人でノルエー最大規模の大学です。右写真は法学部の入口です。以前はノーベル平和賞の授与式が同所で行われていました。
 オスロ最大の公園フログナーです。この公園の中にヴィーゲラン公園があります。この公園や展示されている彫刻については日本では余り知られていませんが、作者が20年余りかけて制作した彫刻群には圧倒されました。市が公園を建設するに当たってヴィーゲランと契約を結び、彼の作品を全て屋外で、24時間展示することにしました。作品にさわっても良いそうです。
 ここの目玉は高さ17メートルの「モノリッテン」です。121人の老若男女が絡み合って一本の柱をなしています。柱の基底部は弱肉強食の激しい闘いの様子を表しており、上に行くに従い闘いが鎮まり未来への展望を表す幼児の姿が最上段にあるそうです。ヴィーゲランが粘土で原型を作り石工がそれに従って石を彫って作品にしたといわれています。それにしても何たるバイタリティの持ち主でしょうか。
 ここで展示されている彫刻は全て男女の裸体です。肉体の細部まで念入りに彫刻されていますが、決して卑猥な感じはありません。人間賛歌というか、人間の肉体の美しさや力強さを表しています。
 ここは公園の入口に架かる大きな橋です。この橋を渡ると、圧倒的な石彫群が待っています。丁度幼稚園の遠足の一団と出会いました。子供たちは大はしゃぎでカメラに収まってくれました。
 ブロンズの彫刻を生かした噴水です。ロダンに師事した彼の作品は見事です。作者の遺言により入場無料ですが、たとえ、有料であっても大勢の観客で賑わうだろうなと思いました。花の植え込みも美しく手入れされていました。
 ヴィーゲラン公園から離れると一転して静かなフログナー公園の佇まいに戻ります。本当に見所の多い公園でした。