平成26年2月22日(土)・23日(日)宇和島市の南予文化会館で、第61回池坊愛媛県連合支部いけばな池坊展が開催され、大勢の参観者で賑わいました。

   

 会場の南予文化会館は市の中心地にあり、まさに文化の発信基地として最適の場所にあります。大空を振り仰ぐと市のシンボルである宇和島城があり、会館の横の商店街には、ショッピングを楽しむ人の姿がありました。

   

 華展会場へ一歩足を踏み入れると、総数211瓶の生け花が来訪者をお出迎えです。「品格のある花」を目標に出瓶者が創意・工夫した努力の花々です。会場入り口にある砂物の二株生けは県連合支部長清家先生他13名の協同制作です。見る人の心を打ちました。

   

 文化会館のステージの上もお花が展示されました。東予支所の作品を中心にご紹介します。左写真の左から3つ目は立花新風体です。立花に現代的センスを加味した物で大きな洋風空間にマッチします。右写真は自由花です。生け方に制約がなく作者の感性を直接表現しています。ハランとガーベラの対比が見所です。

   

 左写真の左は立花正風体です。室町時代の仏前供花に起源があります。右は生花(しょうか)新風体で、立花から派生した花形です。右写真は立花新風体です。

 

 左右の写真も立花新風体です。同じ花形でも花材によって、これほどの違いが出ます。作者の腕の見せ所でしょう。

   

 レリーフです。絵画と生け花の融合です。今までの空間を飾るものから壁面を飾る芸術にお花が進化しました。地元のケーブルテレビ局も取材に来ていました。

   

 お茶席も春らしい風情で、22日は「山花開いて錦に似たり」、23日は「萬家、太平の春」のお席の短冊通りの雰囲気に満ちていました。来館者も引きをきらず、宇和島に春の到来を告げる華展を楽しんでいました。