の巨樹・名木              


   6m/25m/県天

ひょうたん桜 国道33号線の吾川町役場付近に桜公園への案内板がある。その中にあるエド

ヒガン桜の名木で、四国では希少な目通り6m級の巨樹。幹の損傷はあるが花は大変美しい。


   5.4m/20m

馬場の桜 新宮村の東端、境目トンネルの手前から西に上り、堀切峠との分岐点あたりで上市仲

へ上る小道が南西へ上っている。桜はその道の先の山の鉄塔の元にあり、2幹に分かれた健康な樹影

は四国有数のもの。又周辺の状況も素晴らしいが、少し惜しいのは巨大な鉄塔が美観をそいでいる。 

( 関連する画像 ) ( 関連する画像2 )


   5m(実測)6.18m/14m/県天

半田の大桜 樹齢4〜500年とも言われる山中の巨樹で、目通りは実測で6.18mもあった。

おそらく四国では最大の桜で、8本の大枝がつくる傘状の樹影も素晴らしい。ただ惜しい事には枝枯れ

の状態が深刻で、樹勢は良くない。平野を見下ろす絶景の地にあって、永く生きてきた風格と孤高の気

高い様は、老いても未だひしひしと伝わってくる。別名をバロウのヤマザクラ。

バロウの山桜探訪記


  3.7m/20m/県天

吉良のエドヒガン桜 国道192号線から貞光の役場に向かい、そのまま一宇村に続く438号

線にのって宮平付近のダム近くから右折する。忌部神社への案内に沿って山道を上り、吉良に入るとその道

の突き当たりに鳥居の前に立つ桜がある。樹齢400年とも言われ、県の天然記念物となっている。幹はそ

れ程大きくないが、周辺の情景と孤立する樹影の風合いが素晴らしい。■関連する画像■


      

長谷の山桜 / 3.45m/13m  国道438号で琴南町の南部に向かい川奥方向へ。香川県境の

三頭越のトンネルより4キロ程手前にある長谷から吹佐古へ到る山肌に沿った細道を上っていく。坂道の先

に桜の案内板があり、そのすぐ先の高台に立つ山桜で、孤高の様も良く、あたりの情景がただ素晴らしい。

別名を極楽桜。昔時、ここを通る馬子は極楽を見る心地がしたという。


 

仁淀村のシダレ桜 面河川沿いの国道33号線、舟戸あたりから橋を渡り、岩屋をへて秋葉神

社に向かう坂道を上る。桜は神社の少し手前の路傍にあり、このあたりでも有名な銘木なので聞けばすぐ

に解る。幹はまだ周囲3mには満たない若木だが、その枝振りの美しさでファンも多い。同じく仁淀村の

泉に、3.2mのシダレ桜があったが近年惜しくも枯れてしまったとの事。


    photo/Saihouji                                 0.9m/2.7m/市天

伊予薄墨桜 天武天皇の御代、皇后の病気回復を願い本尊薬師如来に祈願して見事回復をみ、お

喜びになった帝は西法寺に勅使を遣わし、薄墨の綸旨にサクラを添えて下賜した。これが薄墨桜の祖で

あり、現在は三代目にあたる。御住職のお話では、初代の薄墨桜は800年ほど栄え、二代目は400年ほど

栄えたとのことである。ヤマザクラの変種で、花は八重咲きの上品な銘木。その名を1300年も讃え親しんできた

という事も大きな財産であり、花の麗しさは人々の優しさにもうつされる。熱烈な愛好者は各地に多い。


    5m/18m/県天             photo/Kotaro Iseki

世善桜 エドヒガンの大木で、文明年間に大野朝直の植えたものだと言われている。御丘にあって見

栄え良く、地域に親しまれてきた銘木。言い伝えでは、樹の下方の枝に良く花が着くと、その年は稲が良

く実り、また上方の枝に花着きが良いと畑作が豊作になるという。主幹は途中から欠損している。


    4.2m/10m/県天      photo/Kotaro Iseki                                           

世善桜 「よい世の中でありますように」との願いからこの名が付いた。別名「世直し桜」主幹は

途中から欠損している。


    根周り2.8m/市天  photo/Kotaro Iseki                  

うば桜 角木長者の姥の伝説で名高い。長者の娘が病を煩い、ようやく全快した時に姥が突然発病する。

姥は娘の身代わりにと治癒を薬師様に祈願していた事を明かし、最期に薬師様へのお礼として寺に桜を植え

てほしいと遺言してこの世を去った。それがこのアズマヒガン桜である。枝張りも良くすぐれた姿態で、開

花を心待ちにする愛好者も多いとの事。


   4.8m/20m       

大川神社の山桜 標高1043mの大川山山頂にある神社の境内にある。複数株の山桜で、3m程と

1m余りの幹の複合した樹形で、幹は苔むして味わいがある。また山頂付近にはケヤキやイヌシデ等の大

木が群がり、遊歩道を設けた美観の地でもある。


    3m/25m/町天

源太桜 国道11号線、川内町の東端付近にあり、中山川を挟んだ北方に見え、発電所近くの国道脇に

案内板がある。平家の残党樫原源太の伝説があり、妻の死を痛み、息子共々自害した源太が、生前平家再興

を願ってこの地に桜を植え続けていたという。又松山藩の代官、矢野五郎右衛門源太が、中山越えの整備の

ために植えさせた桜並木の生き残りだとも言われ、旧中山道に立つ二本の桜は未だ樹勢良く開花も美しい。

周辺に投句箱があるのも伊予ならではの風景で楽しい。


   3.6m/16m 

東地のウバヒガン桜 塩江町の岩部の大銀杏から東に2〜300m程行った民家にあり、樹齢400年

とも言われる桜の銘木。香川県随一の大木で、枝ぶりの見事さと花の美しさで多くの人に愛され親しまれている。

幹の状態はやや悪いが、保護は手厚い。周辺の人たちも日に日に訪れて花を心待ちにしている様子で微笑ましい。


 画像

久尾のヒガン桜   3m/16m/町天

 国道11号線、川内町の則之内交差点から南に。バス停留所、西谷小学校と久尾口

の中間あたりから西に上っていく。桜は1〜2キロ程上った路傍にあり、途中の田圃には野生の猿が群がって

いた。一方に大きく棚引いた樹形で、別名を釣鐘桜。主幹に大きな損傷があるが、不定根が長く這い下りてや

がては幹に取り変わるのだろうか。一面に苔むして風格がある。


   2.7m/12m/町天

大通寺のヒガン桜 上記の久尾口より少し先にある寺の老桜で、道から石垣の上に立つ樹影が見える。

大通寺は中世、伊予の支配者だった河野氏の重臣、大熊城主戒能氏一族の墓所で、樹下にはかなり年代の古い墓

石や石像が立ち並んでいる。その為もあってか、樹は独特の雰囲気を持って一種の重みが感じられる。


     photo/Kotaro Iseki

大智院の雪勝桜 巨木ではないが赤紫の鮮やかな色が美しい。初春に花を結ぶ。


    photo/Kotaro Iseki

十六日桜 (冬桜、孝子桜)巨木ではないが真冬に薄紅の花をつけ珍しい。昔のものは空襲で焼け、現在

のものは関東地方から移植してきたという事です。孝子桜の名は、病いの父が桜の花を見ずに死ぬのは残念だと

いうので、孝子吉平が桜に祈念したところ、旧正月の2月16日に早々と花が咲いた。この奇跡により父親は長

寿を得た、という伝説に基づいているとの事。


 画像                                          2.9m/25m/県保

尾瀬神社のヤマ桜  琴平から徳島の池田町に向かう国道32号線に入り、財田町の財田川沿いの道を

左折して仲南町のJR黒川駅に向かう。無人駅の高架下をくぐり、1キロ弱で尾瀬公園に向かう三叉路があって

それを右折する。神社は公園の中程にあり、もとはお堂、伽藍の整った立派な仏閣だったが、長曽我部の焼き討

ちによって消失してしまったとの事。全体に苔むした背の高い樹影で、根元近くには大枝の損失跡があるが、樹

勢はまずまず良いようである。一帯が自然公園。


 

 画像                                          4.2m/9m

宇治神社のエドヒガン  鏡村の南西部、梅ノ木の小さな神域にある。杉のある八坂神社から近く、川

沿いの道を走り、八坂神社に着くすぐ前の三叉路を少し上った先の小道の左手にある宇治神社。桜は大きな株だ

が、既に幹の大半が浸食されて衰退化し、樹勢も不良のようだが、根元に注連縄を巻いて神聖視されている様子

には重みが感じられる。枝先にはしっかりと蕾があって、又春には立派に花をつけることだろう。

 


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