東人の新居浜生活新居浜見聞録 Part 4


松山空港

 東人一家が正月などに帰省するときは松山空港から飛行機で行くことが多い。最初の頃は、松山まで電車で行き、空港までタクシーで行った。 その後、空港の駐車場に駐車しても、料金はそれほど高くないという話を聞き、車で出かけるようになった。家族3人(大人2人)で電車とタクシーを使ったとして計算しても、高速道路の通行料と駐車料の方が安く上がった。
 松山空港の最初の印象。飛行機の数が少ない。空港にはせいぜい、1〜2機の飛行機が停まって居る程度。場合によっては飛行機が全然無い時間も有るのでは?・・・と思う。
 飛行機に乗り、動き出して滑走路まで移動する。羽田空港などでは、滑走路まで出るのに時間が掛かる。滑走路の前で(離陸の順番待ちで)飛行機は何度も停止する。松山空港ではその様なことは無い。滑走路まで行ったら、いきなり滑走して離陸する。 滑走する前に停止するのは飛行機運航のルールかと思っていたが、違っていたようだ。

 東人の父親は、戦時中は海軍に居た。数カ所の航空隊を経験したと聞いている。その中の一つに松山の航空隊がある。
 松山の航空隊では、兵器整備の中尉であった。
 今の松山空港は、かつての松山航空隊の場所にできているようだが、昔の面影は無いそうである。
 松山に空襲があったとき、近くの山に避難したとのことだが、それらしい山は近くに有った。
 父が松山の航空隊に赴任した当時、軍歌の「同期の桜」を歌い、その当時の松山航空隊では知られていない歌であったため、皆から関心を集めたという話も聞いたことがある。
 松山の街にも出かけたこともあったようだが、松山城は陸軍が駐屯していたため行けなかったらしい。

 遠い昔の事ではあるが、父が若い頃に過ごしたことのある土地の一つが松山である。

 父は、軍隊時代の思い出は大事にしていましたが、戦争については二度と起こしてはならないと考えていたようです。

 その父は、2009年12月8日の海軍記念日に87歳で他界しました。
 体は弱っていましたが意識はしっかりしている状態で、苦しむこともなく最期を迎えられたことが幸いでした。



スーパーマーケットに並んでいる魚も、関東では滅多に見られないものを見かける。 スーパーマーケットでも触れたが、瀬戸内の方では鯛は、多く売られていて、高級魚とは考えられていないようである。高級魚は、「ほご」や「めばる」などのことらしい。

 魚売場の水槽に、大きなウナギのような魚が泳いでいた。魚屋さんに聞いたら「ハモ」であった。ハモは刺身では食べたことがあったが、このような姿の魚とは知らなかった。

スーパーマーケットなどの魚売場を見て、珍しい名前の魚を幾つか見かけた。
地方による呼び名の違いもあり、舌平目のことを「ゲタ」と呼んでいた。
 珍しい名前の魚の例  
「たもり」、「しゃみせん」、「さごし」、「あまぎ」、「やず」、「かながしら」、「ごち」,「こち」、「へごち」、「あめのうお」、「あこう」,「わかな」、「めぶと(白じゃこ)」、「えそ」、「くえ」、「ぐれ」、「いとより」、「でびら」、「とらはぜ」、「しいら」、「(青)ぎぞ」、「赤ベロコ(ギザミ)」、「バダゴ」、「しず(ぼうぜ」、「めごち」、「しまいさぎ」、「にべ」、「せいご」、「おきそめばる」、「あいご」、「あぶらめ」、「ホーボー」、「グチ」
 etc. 
得体の知れない魚介類
「イカチチ」・・・紋甲イカの卵

スーパーマーケットの魚売場で名前を見ていると、タコやイカなども、色々な種類のものが売られていた。

タコ

真ダコ、イイダコ、手長ダコ

イカ

紋甲イカ、真イカ、ちいか、松いか、水いか、みみいか、小いか、剣先イカ、けんイカ、べいか、あおりいか

カレイ

石カレイ、あまてカレイ、めんどカレイ、めだかカレイ、みすきカレイ、めいたかれい
スキンレスカレイ(何じゃこれ?)

アジ

ゼンゴアジ、平アジ、中アジ、アジコ、赤むろアジ、丸アジ、豆アジ

芝鯛、レンコ鯛、むく鯛

  

【関連URL】
       瀬戸内海おっ!魚WORLD


愛媛みかん


愛媛では、みかん売場には「愛媛みかん」とは表示されていない。それぞれ、産地などの名前がついている。 「みかん」にて、日の丸みかんや真穴みかんなどを紹介しているが、一口に「愛媛みかん」と言っても、多くの種類があることを知った。
新居浜の辺りではミカンはあまり採れないが、大三島に行ったときに見たミカンは、やや小ぶりのミカンであった。
思いつくまま、愛媛のミカンの名前を挙げてみる。

日の丸みかん

「みかん」でも紹介した最高級みかん。

真穴みかん

こちらも「みかん」で紹介した高級みかん。

潮風みかん

普通のスーパーマーケットで売られている八幡浜のみかん

西宇和みかん

こちらも普通のスーパーマーケットで見かける普通のみかん。宇和町産のみかん。

瀬戸内みかん

興居島みかん

松山の沖にある興居島(ごごしま)産の蜜柑。スーパーマーケットで売られていた。

中島みかん

松山の沖にある中島町(島)産の蜜柑。

潮風っこみかん

新居浜市大島で採れるミカン。
大島の吉祥寺のホームページにて、ミカンの木のオーナーを募集しています。


柴灯大護摩供養

新居浜・大島の吉祥寺のホームページに、11月22日、黒島の明正寺で「柴灯大護摩(さいとうおおごま)」「山伏太鼓」という儀式が行われることが予告されていた。
お知らせには、次のように解説されていた。

「柴灯大護摩とは、修験道による屋外で修する護摩供養のことで、地面に直接護摩の壇を築き、古来からの作法に則り、山伏たちが神仏に護摩の火を供じて人々の除災招福を祈る儀式です。「山伏の火渡り」として、多くの方には知られていると思います。
 山伏たちが吹き鳴らす法螺貝の響きの中、すべての災いを不動明王のお力によって焼き尽くさん、と天空に燃え上がる炎。準備などの関係から、市内ではなかなか行う機会のない儀式です。」


珍しい儀式のようなので、出かけてみた。

当日の写真はこちらをご覧下さい。

明正寺には、開始予定の1時丁度に着いた。寺の中から太鼓の音が聞こえてくる。 境内に入ると、本堂に太鼓が並び、数人で叩いていた。 山門の辺りは人が多く中に入りづらかった。 そこに吉祥寺のご住職が来られて奥の空いている所まで案内してくれた。

これまで、「護摩」というものが何かを知らなかった。
手元の辞書で調べると、「密教(=真言宗)で、本尊の前に檀を設け、その上で乳木をたき、真言秘密の法をとなえて祈りを行うこと。(角川 国語辞典)。」となっていた。

大護摩が境内の中央に設けられ、縄が張られていた。
数人の山伏が縄の囲いの中に入ると、一人の山伏が「自分は石槌山の山伏だが、柴灯大護摩に加えてくれ」と申し出た。
山伏どうしが本当の山伏か確認するための問答の末、参加が認められて縄の囲いに入ってきた。
この山伏の問答などは、大河ドラマの一場面のようで、今でもこのような山伏が実際にいることを知った。

最初に、四方に対して、お祓いをし、矢を射り、刀を抜いて振り、境内を浄めた。
次に松明に火が灯され、その火で大護摩に火がつけられた。 煙が上がり、火がつくと、「護摩木」という札が投じられた。 これは、“家内安全”“当病平癒”“先祖菩提”などを祈願するために火に投じられるものとのこと。 火が燃えている間、また、太鼓の音が鳴り響く。

火が燃え尽きると、残り火の炭を均して、火渡りの準備が始まった。 残り火の上にさらに木片を蒔き、木片が炎を上げて燃えだした。 そこを山伏達が順番に歩いていく。こんな珍しいものは見たことが無かった。

炎が消えると、吉祥寺のご住職が私たちに何か合図をしていた。 見ていると、檀家などの一般の人も燃えた後の炭の上を歩き始めた。ご住職は、私たちも炭の上を歩けと言っているようだ。
私と娘も渡ることにした。 塩を持たされ、山伏に気合いをかけられてから、炭の上を歩いた。 熱さを感ずる間もなく渡り終えた。

今回の柴灯大護摩は、明正寺の薬師堂が落慶したことを記念して行われたものらしく、こちらでも滅多に見られるものでは無いものであった。
貴重な体験をした一日であった。

当日、業務用ビデオカメラで撮影している人がいた。後日、会社の人から、私がテレビに映っていたと言われた。新居浜テレビネットワーク(ケーブルテレビ)が取材していたようだ。
新居浜の大生院にある正法寺では、毎年7月末に「笹ヶ峯お山開き」として柴灯大護摩供養をとり行われています。


泥棒

どこの家かは知らないが、星越の社宅の中に泥棒が入ったらしい。
妻の話では、何日か前に外でカンカンと金属を叩く音がしたらしい。家の中から物音をたてると、その音がピタッと止まり、また別のところでカンカン音を立てていたそうである。

また、ある晩、当家の玄関まで知らない人が来て、突然、台所の妻に話しかけたとのこと。隣の家のことを聞きに来たと思い、「○○さんの家は隣です」と教えたが、その後で、隣の家に確認したら、誰も訪ねて来なかったとのこと。
当家の玄関の前に、竹でできた小さな垣根があった。ある晩、会社より帰宅するとその垣根が壊されていた。犬の仕業かとも思ったが、人間としか考えられない。
気味の悪い話が多くなった。
社宅のあたりも、何かと物騒になってきた。注意しよう。


彼岸花

 新居浜に来た最初の年の9月20日ごろ、滝の宮公園に行くと、周りの空き地などに多くの彼岸花が咲いていた。
 彼岸花は故郷の平塚でも見たことはあるが、小学生の頃の秋の遠足で市内の「湘南平」という山に行ったときに、遠くの山肌に赤い彼岸花が咲いていた。 彼岸花は山に咲く珍しい花という認識があった。
 
 その彼岸花が住まいの近くの滝の宮公園まで行けば見られるのである。
 
 その後、帰宅して気がつくと、自宅の庭にも彼岸花が咲いていた。


 この時期に新居浜付近の道を通ると、至る所に彼岸花の赤い花が散在しているのが見られる。ここでは、別に珍しい花では無いことが分かった。
 
 彼岸花は、毎年9月の彼岸の時期に、葉の無い茎だけが延びて一斉に花を咲かせる。花が咲くまでは目立たず、咲き出すと強く自己主張し、そして散っていく。
 
 彼岸の時期の1〜2週間しか見られない光景であるが、毎年暦通りに花が咲いている。

田畑の間の畦道に咲く彼岸花

自宅の庭に咲いた彼岸花


リーガロイヤルホテル

 新居浜にはリーガロイヤルホテルという全国各所にあるホテルの一つがある。このホテルができたのはそれほど昔では無いようである。
 新居浜に初めて来た時は、このホテルで一泊してから引っ越し荷物の受け入れをした。
 それ以後も、仕事の関係でこのホテルを利用することが多い。ホールなどで会合があったり、来客が宿泊しているので出迎えに行ったりする。
 また、時々、家族とホテルのレストランで食事をする事もある。食事の後、ホテルのロビーの辺りで娘を遊ばせていたら、出張で新居浜に来ている本社の人に出会ったこともあった。
 ホテルの中に、ダイヤモンド社の日本のホテルベスト100の中に入っていると書いてあった。順位は50位より後だと思うが、中国・四国地方ではトップとのこと。
 このホテルでは、時々ディナーショーが開かれ、そのポスターが張ってある。有名な歌手は滅多に来ないが、有名な歌手の「そっくりさん」のディナーショーが頻繁に開催される。先日見たのは、都はるみのそっくりさんショーのポスターであった。 いろいろな歌手に「そっくりさん」がいることも驚きであるが、「そっくりさん」であることだけで、ディナーショーまで開けることにも驚かされる。

 先日、新聞のチラシ広告に、リーガロイヤルホテルにて美川憲一のディナーショーの案内が入っていた。今度は本物らしい。「そっくりさん」ばかりではないことを追加しておきます。

 
リーガロイヤルホテルの有る土地は、以前は住友の社宅が立ち並んでいたそうだ。
 この一帯の社宅は取り壊されリーガロイヤルホテルやリーガアクアガーデン、テニスコートなどになっているが、ホテルの南側にはまだ広い空き地が残っている。
 この空き地に、ショッピングセンターを作る計画があるようだ。
 新居浜市街地活性化素案というものである。

中心商店街地域

「伝統・創造型ステージ」

JR新居浜駅周辺

「交流・アクセス拠点」

リーガロイヤルホテル南側

「アミューズメント空間」

  として、この3拠点のトライアングルで活性化を図ろうというもの。
 
 ショッピングセンターができれば、当家からも歩いて10分程度で行ける距離。 しかし、ショッピングセンターが何年後にできるかは判らない。できた頃には東人一家も転勤して新居浜には居ないかも知れない。

 その後、新居浜市内で「大規模店舗(ジャスコ)出店断固反対」の看板を見掛けるようになった。


ファーストフード

 [マクドナルド]にて、新居浜にはファーストフードやコンビニエンスストアが少ないことに触れたが、これには理由があったようである。
 ある人からの情報では、マクドナルドやセブンイレブンが今まで無かったのは、PTAや教育関係者がうるさく、非行のたまり場になるといってずっと反対してきたからとのことでした。
 また、別の人からの情報では、昔、登道アーケードにダンキンドーナツやアイスクリーム屋が有ったが、それらの店は、不良の溜まり場になってしまい、つぶれたとのことでした。
 当時の新居浜は、児童・生徒の「買い食い」、「立ち食い」は御法度で、見つかれば即、補導されたらしい。そんな土地柄では、ファーストフードの商売は成り立たない。
 また、自宅から半径5m以上の外出時には、制服着用の義務もあったとのこと。
 
 このような理由から、新居浜はファーストフードやコンビニエンスストアなどが進出しにくい土地であった。
しかし、時代の波に押されて新居浜にもチェーン店が進出し始めている。新居浜にケンタッキーフライトチキンが進出した当時、皆が買いにきて2時間待ちであったという話も聞いた。
 現在、新居浜のフジグランの敷地内には「ミスタードーナツ」もある。
 「サンクス」や「ローソン」などのコンビニエンスストアも、ごく最近になって急に増えてきたように感じている。
ファーストフードが必ずしも非行の温床になるとは思わないが、新居浜のフジグランのファーストフードの辺りで、おかしな若者を時々見かける。
 高校生ぐらいの若者がスカートをはいて歩き回っているが、どう見てもあれは男子である。しかし、これは奇行であって非行とまでは言い切れないのでは?とも思う。


植木屋

 社宅の周りには、何の木かは知らないが常緑樹の生け垣がある。時々、会社から派遣された植木屋さんが剪定をする。 植木屋が生け垣の剪定をした後、謝りに来た。生け垣を低くし過ぎてしまったとのこと。見ると外が丸見えになっていた。隣の家も同じぐらい刈り込まれていた。

 社宅の庭には、大きなビワの木がある。毎年ビワの実がなるが、枝が広がり過ぎて、洗濯物を干すにも陰になる。植木屋さんが剪定に来たときに、妻がビワの木を少し切ってくれと頼んでみた。
 暫くして「こんなもんでどうでしょう?」と植木屋さんが声をかけてきた。妻が見て、暫く開いた口が塞がらなかったらしい。たわわに広がっていた枝は切り取られ、中央の幹のみがヒョロヒョロと立っている。
 その年はビワの実は一つもならなかった。


カラス

当家の裏に家庭ゴミの収集場がある。町内会では交代でゴミの当番が回ってくる。当番の時は、妻が回収後のゴミ置き場の掃除などをしている。 朝、各家庭からのゴミが集まると当番がその上にシートをかぶせることになっている。そうしないとゴミ袋をカラスがつっつくからである。
ある朝、シートのかけ方が不完全であったのか、シートの隙間からカラスがゴミを引き出して辺りが散らかっていることがあった。

カラスについて気づいたこと。新居浜のカラスは「カアカア」とは鳴かない。「アワワ、アワワ」と鳴いていた。カラスにも方言があるのか?。

 近所の家で飼っている犬が盛んに吠えているのをよく耳にする。
 聞いた話では、その犬はカラスに吠えているらしい。
 犬の食事にドッグフードをあげると、カラスも犬の食事の時を知っていて横取りしに来るそうである。
 犬はカラスに突っつかれるため、自分のドッグフードがカラスに食べらている間、ただ吠えているだけとのこと。
 図々しいカラスと情けない犬の話でした。
JIFアニメはこちらから使わせていただきました。