悩みと共に(抑うつ 神経症 気分変調 うつ病 摂食障害)

すんだひとみ
澄んだ眸
clear aspect

他人

他人が気になる

 「自分」と言う存在は実は二人でできていて、「なにかをやりたいと思う自分」と、 「自分を冷静に見て批判する自分(社会的な自分)」です。

 「水が飲みたい」と思うのが本来の自分で、「こんなところで水を飲んだらはずかしい。」 と思うのが社会的な自分です。
 この社会的な自分は、本来の自分の姿を見ていて、それが、他人から見たらどうなるかを 監視しています。
「他人に自分の感情をぶつけたい」とあなたの本心は思っているのですが、 「そんなことをすると、自分が傷つくかもしれないから話すことなんかやめとけよ。」 と社会的な自分があなた本来の欲求を退けています。

 「他人に良く見られたい」と思うことは、本来の自分を認めず、「他人がみるであろう自分の姿」 に自分を合わせようとすることです。
 好きな人ができて、その人に気に入られるような性格に変えようと努力することは、 本来の自分自身にうそをついてごまかしていることなのですから、長続きはしません。
 こんなことをすると、自分の中に、自分をいじめる意地悪婆を住まわせるようなもので、 本来の自分がどんどん縮んでしまいます。
 また、「他人に見えるであろうと自分が思う自分」は「他人が本当に見ている自分」とは 違ったものです。
 そのような虚構の自分を追い求めている時点で、現実の自分を見失ってしまうので、 自分が他人のためによかれと思ってやったことが他人にとってはどうでも良いことに なりかねないのです。

 他人主体の人生もいいかもしれませんが、こんな人は結局他人からそっぽを向かれることになります。
 他人の顔色をうかがいながら生活している人を誰も信用しようとは思わないでしょ。 元気でにこにこ笑っている人がいいのに決まっています。
 宇多田ヒカルはCDの売上枚数を伸ばす為に歌を作っているわけではなくて、 自分の歌いたい歌を歌っていて、それが他の人に数多く共感されるからCDが売れるわけです。
 彼女が紅白歌合戦とかいう価値観に左右されない確固とした生き方をしていることに共感する人も 多くいると思います。

 だからというわけではないですが、本来の自分を開放するために、冷静に自分を見ている自分を徐々に 他人の目の為に何かをすることを考えることから、本来の自分を解放することを実行する方向に持っていく 「くせ」をつけないといけないと思います。

 そうしないと、他人の中の自分を良く見せるために自分自身を変える努力をあなたが好かれたいと 思う人の人数分行うことになります。
 自分の中の二人ですら、意見を統一するのに苦労するのに、他人の数だけの自分の意見を統一すること なんて不可能ですし、それをしようとすると、一人の脳の処理能力をはるかに超えてしまいます。
 こうなると、あなたの中の無意識があなたの心の中の情報処理量を減らすためにうつ状態作り出すので ろくなことになりません。

 あなたの視線に立って、あなたの立場を守ってくれるのは、あなた以外に誰もいません。
あなたの立場で精一杯生きる為にあなたはそこにいるのです。それを忘れないで下さい。
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