変える勇気をもつよりも、変えられないものを受け入れることのほうが難しいことが多いと思います。
静かに受け入れなければならないことにはどんなことがあるのでしょうか?
自分というものは、不完全な存在です。自分は絶対失敗したくないと思いながらもどこかで必ず失敗してしまいます。
自分だけは何かになりたいとどのように願っても、叶うか叶わないかはわかりません。
自分は自分の気持ちをわかっているつもりでも、適切に表現できる言葉がすぐにみつからなかったり、あのときああしておけばと思うことは誰しもあると思います。
自分と同様に、他の人たちも自分とは程度の違いこそあれ、やはり完全ではありません。あの人なら大丈夫と思っても、思い通りにいくとは限りません。他の人には他の人の人生があるのですから。
また、この世の中もやはり完全ではないと思います。
駅にある自動改札機は人以上に早く切符の情報を読み取って適切な処理をしてくれる便利な機械ですが、故障して止まってうと、どうしようもありません。そのとき、待たされている人がどんなにイライラしても事態は一向に変わりません。
大切なことは、その不完全な世界を受け入れることです。
機械が壊れたことにこだわってイライラしている間は受け入れたことにはなりません。思わぬ事態に振り回されているだけです。
機械が壊れたことを受け止める。無力な人間を受け止める。そうしていくと、次に自分がすることが見えてきます。気分を落ち着けるために深呼吸するとか、隣の人に「なかなかなおりませんね。」とやさしく声をかけることだって無力な人間にはできますね。静かに落ち着いているあなたの姿を見て、周囲の人たちもほっとするかもしれません。