私が小学校だった頃、集団宿泊訓練とかで、長浜町にあるお寺に泊まる事になりました。
そこでは、朝のお勤めでお経をあげることになっているので、「般若心経」を覚えるように学校の先生に言われたのが、私が仏教に触れた最初のイベントでした。
とりあえず、プリントが配られてお経を覚えたのですが、般若心経は漢字の羅列でしかなくそれが何を意味しているのかさっぱりわかりませんでした。
集団宿泊訓練では、ちゃんと最後までお経をあげられたかどうかは覚えていません。和尚さんについてあげたので適当に言えたような気もします。
私は四国の出身です。四国というと特に目立った産業や人を注目させるものが何もないのですが、四国八十八ヶ所があって、春になると白装束をまとったお遍路さんがお参りをします。そのとき、お遍路さんがあげているお経が小学校のときに無理やり覚えさせられた「般若心経」だったわけです。
小学校を卒業してから後はそんなお経の事はさっぱり忘れていたのですが、心の病気になったときから、何か仏教の中に救いがあるのではと思って、仏教の事を調べてみようと思いました。
今でも、般若心経は途中までは唱える事はできます。そう言えば、失楽園で心中する女の人が写経していたのも般若心経でしたね。
仏教を勉強するとっかかりはやはり「般若心経」でした。
それで、般若心経を解説した本を物色したのですが、何か仏教用語を延々説明しているようで、よくわかりません。とりあえず、「般若」は「智慧」だと言う事なので、「智慧についてまとめられたお経」らしいことはなんとなくわかるのですが、肝心の心の安らぎへの方法は具体的には触れらておらず、よくわからなかったのが実情です。
そのうち、ひろさちやさんの著書「ひろさちやの般若心経88講」に出会いその現代語訳が一番わかりやすいと思いました。
それでも、やはり、全ては「空」なんだと言われてもピンときません。
心や物体は全て「空」であるとわかると全ての「苦」からは開放されるらしいことはおぼろげながらわかるような気もしました。
「空」って何なんでしょうか?