「新世紀エヴァンゲリオン」は心理描写の非常に多いアニメーションです。その登場人物はほとんどがアダルトチルドレンだと私は思います。ですから、おおむね「私はOKでなく、あなたもOKでない」という人生態度でいる人が多くみうけられます。しかし、彼らが落ち込んでいないときはそれぞれ好きな人生態度を取っているようです。
私はOKでない | 私はOK | |
あなたはOK | 私はOKでなく、あなたはOK![]() |
私もOKあなたもOK![]() |
あなたはOKでない | 私はOKでなく、あなたもOKでない![]() |
私はOKあなたはOKでない![]() |
上の表を見て顔と名前の一致する人はかなりこのアニメにはまってしまっている人ですね。
なお、本ホームページに使用した「新世紀エヴァンゲリオン」の画像は(株)ガイナックスのガイドラインに沿って掲載しています。配布や再掲載は禁止されています。
それぞれの登場人物のどんなところでその人生態度にあてはまるか説明します。
人生態度 | 名前 | 説明 |
私もOKあなたもOK | 葛城ミサト | 基本的に天真爛漫で明るい性格。(高いFC。)
碇シンジや惣流・アスカ・ラングレーを自分のマンションに住まわせるほどNPが高い。
特に碇シンジに対する支持的な発言が多く、彼の心の支えになる場面が多い。
いざとなれば、ジェットアローンに直接乗り込んでいく行動力もある。
直接作戦の指揮を取る必要上からCPも高くなるときがある。
あまり、人に合わせるところなくACは低い。 幼少期は父親不在の家庭に育ったようだが、 セカンドインパクトにより父を眼前で亡くしている。 このとき、父親の身代わりと言う形で救助される経験から、 他人にとは信頼できるものであるという構えができたように思われる。 |
私はOKでなく、あなたはOK | 碇シンジ | 自分の価値を人の評価に求める。 自分の父に誉められたことに対する喜びを隠せない。 エヴァンゲリオンに乗るの動機は「使徒を殲滅するために」というCP的な動機ではない。 むしろ、重症を負った綾波レイの替わりとしてとか、みんながほめてくれるから、 という他人の期待を満足することが主な動機。(AC及びNPが高い) したがって、同級生の搭乗するエヴァンゲリオン4号機が使徒に侵食されていても攻撃できない。 さらに、他人からの肯定的なストロークがもらえなくなると非常に落ち込み、 自閉あるいは家出したりして、周囲の関心をかおうとする。 FCはビオラを弾くなど適度にあるようにも思えるが、 自分から冗談を言うことは少ない。言えても「バームクーヘン」程度。 幼少期に母親の事故による喪失と、父親からのストローク飢餓状態を受け、 他人を喜ばせることに自分の価値を認めるような幼児決断をしたようにも思える。 |
私はOKあなたはOKでない | 惣流・アスカ・ラングレー | 「あんた、ばぁかあ〜」と言う一言が彼女を象徴している。(高いCP)
自分の価値を自分のプライドに求める。
他人がどう思ってもそんなことは意に介さない。(高いFC)
能力だけが彼女のプライドを支える唯一の武器で、プライドを支えるために努力する。
その能力に「シンクロ率0」という限界を自分が知ったとき、
非常に大きな落ち込みを経験することになる。 幼少期に母親の自殺と、父親の再婚により 一生懸命何事にも取り組むことに自分の価値を認めるような幼児決断をしたようにも思える。 |
私もあなたもOKでない | 綾波レイ | 感情をほとんど外に見せない。無表情。 自分という存在感が希薄。「代わりがいるもの」とか自分の価値をほとんど認めていない。 (クローン人間なので、自分を世界で唯一のものという意識は持てないことは理解できる。) 全般的に低い自我状態だが、 涙をみせて(LCRのなかでどのように涙を流せるかはこの際不問。) 自爆してでも碇シンジを助けたのでACは高いように思える。 碇指令に甘えるシンジにビンタをくらわすぐらいのCPはある。 FCは殺伐とした部屋や飾りや抑揚のない言葉使い、髪形などからほとんど無いと思える。 クローン人間なので親というものがどういうものか知らないし、 知る必要もない状態で育てられたことが感情を理解できない。 ほとんど大人の自我状態だけで世の中を渡っている。 しかし、碇シンジの肯定的なストロークによって、徐々に感情を身につけていく。 |
こうやってまとめてみると、自我状態やストロークが人生態度に大きく関与していることがよくわかると思います。実は私はこれを書きながらなんとなくそれがわかってきました。
そんなわけで、
次のページ「人生態度と自我状態」では人生態度と自我状態の関係をまとめます。