一般的に日本人はNPを中心にしたなだらかな「へ」の字型になれば、バランスの取れた生きやすいエゴグラムといわれています。
また欧米人はAを中心になだらかな山形になれば理想的とされます。人が住む環境によってそれに適応する形はそれぞれ違っているのですね。
もしあなたのエゴグラムがそのような形になっていなくても、悲観することはありません。
その形があなたの立場で最適な人生を送るための形かもしれないからです。
もし、今のエゴグラムで辛いと感じる人は、エゴグラムをより順応する形に持っていくことができます。
Aを上げる
Aが低い人は絶対Aだけは上げてください。
「エゴグラムの書き方と評価」で示した通り、Aが高いと他の自我状態のアンバランスな状態を調整してくれます。
また、Aを上げておかないと低い自我状態を上げていくことも困難になります。(エゴグラムを書いたり、分析するのもAの自我状態ですよね。)
Aを上げるためには、行動を起こす前に一旦考えることが大切です。そのためには適度な余裕を持った生活を確保することがどうしても必要です。
低い自我状態を上げる
低い自我状態を上げるには
エゴグラムの該当する自我状態の質問項目に○がたくさんつくように行動を改めればいいのです。また
エゴグラム2の質問項目の上半分のような行動を意識的にとればいいのです。
あなたの置かれた立場で、何かできそうなことからはじめて下さい。
「そんなことをしたことが無い」とあなたは言われるかもしれません。しかし、実際にやってみると、それを肯定的に受けとめてくれる人が出てくるので不思議です。
ある高い自我状態を下げるには、その自我状態を下げるのではなくて、別の低い自我状態を上げると効果的です。
各自我状態の和(CP+NP+A+FC+AC)は一定の値を示すので何処かの自我状態が増えれば、何処かの自我状態が減って全体のバランスが取れるようになっています。
たとえば、ACの高い人はCPを上げると自然とACが下がってきます。数値上の話だけではなく、CPを上げると自分の価値付けをするということですから、相手の価値に合わせる機能(AC)とは真っ向から対立します。そんな矛盾を普通の人は抱えないものです。もちろん、ACを下げるためにFCを上げても結構です。自分が自由に振る舞いたいのに周囲に気を配ることは普通の人ならできません。
ACの高い人でNPが低い人は周囲の気持ちは理解しないけれど、周囲に合わせる人です。NPを上げて、そうされる他人の気持ちに沿ってみると、そうやたらと他人を頼る気持ちにはなれないと思います。
今のあなたの自我状態はよりよく生きていくためにあなたがした工夫のあらわれです。
大人になった私たちに子供の頃にした工夫を見なおせないわけはありません。
できるところから少しずつより現実に適応した自我状態に近づけて下さい。