悩みと共に(抑うつ 神経症 気分変調 うつ病 摂食障害)

すんだひとみ
澄んだ眸
clear aspect

心と心理療法

ズレ

他人の目、他人の勝手な期待、他人の意見や、度重なるストレスが解消されないままでいると、本来の自分と、自分が自分と感じている自分との間にズレができてきます。
自分の足に合わない靴を履いて長い距離を歩くと苦痛で立ち止まってしまうように、自分の自分の考える姿と自分の感情の間にズレができてしまうと、人生が苦しくなってきます。
自分のことを自分ではない別人だと言いきる人はいたとしたら、その人は精神分裂症か もしれません。自分が認識する自分と本来の自分が完全に隔たっているからです。
また、自分でない誰かに自分はなりたいと思ってそれに執着し、自分の生活をきちんと維持できないのであれば、その人は神経症かもしれません。
分裂症、神経症ときたのでうつ病はどうかというと、しいて言えば生きる元気がなくなって、何物ともかかわりありたくないと感じている人といいえるかもしれません。
では、逆に健康な人とはどういう人でしょうか?それは、自分は自分であると言える人です。

「A.I.」という映画をごらんになられた方もおられると思います。この映画では、 子供の心を持ちつづけるロボットが主人公です。この主人公のロボットは母親の愛情を 求め続けます。そして、母親の愛情を受け取るには、自分が機械の体から脱却し人間に ならないといけないというふうに考え苦悩します。
もし、このロボットが「私はロボットでそれは変えることができない。」 「そんな私を母親は完全には愛してくれない。」 といったある意味現状に沿った大人の認識を持つなら、彼の苦悩は無くなり周囲の人間 と適切な関係を結べたかも知れません。
そういった認識を持つことができたら、彼は既に子供ではなく大人としての認識を手に入れたことになりますね。これができないところが彼が子供の心を持ちつづけるロボットでありつづける理由なのかも知れません。
「なりたい自分」はちょっとずつズレを作って自分を変えていくみたいです。

工夫
Copyright © 1999-2006 clear aspect All rights reserved