悩みと共に(抑うつ 神経症 気分変調 うつ病 摂食障害)

すんだひとみ
澄んだ眸
clear aspect

無意識

自分でも良くわからない何か

事故などで脳に障害を受けた人を調べていくと、ある日突然忘れていた過去を鮮明に思い出したりすることあったりするそうです。オリバーサックスの「レナードの朝」とか「妻を帽子と間違えた男」とかの著作を読むとそのあたりのことが詳しく書かれています。
人は受け入れがたい状況を目の当たりにするとその気持や事実を無意識の中に封じ込めることで、精神のバランスをとることがあるようです。
ところが、何かのきっかけで無意識に押し込めたはずの事柄が別の形で現れることがおきてきます。

精神分析

これらの問題行動を軽減するために、無意識に押し込められた過去の事実を顕在化させて問題行動の理由を探ろうとする療法が「精神分析」と呼ばれるアプローチです。ただ、この精神分析はきちんと訓練を受けた人が行わないとせっかく無意識に押し込めてきちんとバランスを取っていた心の状態を狂わせてしまうことがあります。それに精神分析は問題行動の理由は分析できても、それからどのように生活を改善して行けば良いかという問いには答えてくれません。問題行動の理由がわかっても、それを受け入れることができなければ、どうしようもありません。
そういった無意識というものは、自分が自分の心を観察するとき、意識することはできません。 本人が意識できないから無意識なんですが、周囲の人から見ていると、この人はこのところが問題なのではないかとわかるときがあります。
それを見つけたからといって、そのことを本人に簡単に告げて良いかというと、それは簡単ではありません。 自分がその問題を乗り越えられるほど成長している場合は良いのですが、そうでない場合、現在起こっている問題と過去に起こった乗り越えられない大きな問題の両方を解決しなければならなくなり、相当しんどいことになります。

子供が感じる無意識

この無意識は本人はわからないけれど、他人にはよく見えるものらしいです。 カウンセリングの実習なんかをしていると、無意識に手が動いているというふうに指摘されたことがあります。 でも、私には全く身に覚えがないのです。
子供はこの無意識から出る身体的な感情を最もよく感じることのできるようです。言葉が未発達な子供は表情やしぐさなどから本能的にその人の感情を見分ける必要がありますね。そういう意味で子供は感情を感じるプロなのかも知れません。
自分が子供と関わるのは嫌だと思っている時に、無理にやさしい言葉をかけてあげようとしたとします。 そううされると子供はは表情や態度からは自分は拒否されていると感じるのに、やさしい言葉がけをされて困惑してしまいます。 このようなダブルバインドのメッセージを出しつづけていると、子供は言葉を信用すべきか態度を信用すべきかで迷って、相手の表情を極端に伺うようになってしまいます。 親が辛い時は「しんどいからあっち行って」と放り出すようなことを言った方が子供の方も安心するときがあります。 それは、親から放り出される事は不安ですが、親の言動が一致していることに安心しているようです。

理性
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