工夫
ストレスを抑え続けると困ってしまうので、人間は代替手段を使ってストレスのかかった状態を回避しようとします。以下は自己防衛機制と呼ばれるストレスの回避方法です。
- 抑圧
- 他人からの批難を怖れて、自分の無意識の中にやりたいことを抑えてしまうこと。
- 抑制
- 状況に応じて我慢すること。
- 昇華
- 他の人が認めてくれるような形で欲求を実現すること。
- 合理化
- 自分の欠点を認めるのは嫌だから、適当な理屈をつけてごまかすこと。(飛びつけないブドウを「あのブドウはすっぱい」というキツネ)
- 感情転移
- ある特定の人に向けるべき感情を、似た人に向けること。
- 置き換え
- 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。
- 知性化
- 感情を表現するのが怖いので、抽象化して表現すること。(嫌い −> 抵抗を感じる)
- 退行
- 苦しい現状を直視せず、子供に戻って心地よさを得たいと思うこと。
- 逃避
- 苦しい現状を直視せず、他のことに精を出して苦しい現実を見ないこと。
- 同一化
- 自分ひとりでは不安なので、同じような悩みを持った人と一体感を味わうこと。
- 摂取
- 自分の中に自分以外のものを取り入れて安心すること。(お守りを持ちつづける気持ち)
- 投影
- 自分の欠点を他のものに責任転嫁すること。(自分がケチな人が、他人をケチだと批難すること)
- 反動形成
- 自分の欠点を隠すために、他の極端な行動を取ること。(落ち込んでいる人ほど、元気に振舞う)
- 補償
- 自分の欠点を努力して直接直す。あるいは、欠点があっても、欠点を凌駕するような技能を身につける。
どのような人もある程度は自己防衛機制を用いてストレスを直接受けないようにしています。しかし、あまりにも防衛することにエネルギーを使いすぎると、本当の解決には至らないので適度に現実と対峙することが必要になります。
発散
原始人がストレスを感じとき、どのようにそのストレスが発散されたかをもう一度思い出して見て下さい。
逃げるか戦うかでしたね。でも、今は、逃げることも、戦うことも今の私たちにはできない状態が起きています。でも、筋肉を使うことや感情を発散させることはどうでしょうか?
スポーツをして、筋肉を使えば溜まったストレスは発散できます。カラオケに出かけて、自分の感情と似たような曲を選んで歌えば、感情は収まっていきます。怒りの気持ちを納めたければ叫べばいいし、悲しみの気持ちに浸りきれば、悲しみは徐々に小さくなっていきます。
感情を自分の中に貯めずに外に出して下さい。外に出せば、あなたの気持ちが収まるのと同時に、周囲の人に自分の感情を伝えることができます。もしかすると、それを見ている誰かが、助けてくれるかもしれません。