悩みと共に(抑うつ 神経症 気分変調 うつ病 摂食障害)
各自我状態に注目した評価
- エゴグラムを見て、いちばん高いところにある自我状態を注目します。
- その高い自我状態があなたのよく出ているところです。
ただ、過剰になっているところがあれば、それは他の人から見て好意的には受けとってもらえないかも知れません。
- 逆に一番低い自我状態を見てください。
- その自我状態はあなたに一番かけているところです。
この機能を上げていけば自分の欠点をカバーしていくことができます。
- 次に大人(A)との関係を見てください。
- Aが十分高い人は、他の自我状態が高すぎるとき、その自我状態が過剰にならないように意識的に調整できることを示しています。
Aが低い人は、他の高い自我状態に支配され、うまく調整できない状態になっています。
また、他の自我状態が異常に高い場合や異常に低い場合は、たとえAが高くても、調整することはできなくなってしまいます。
バランスに注目した評価
- 全般的に高い位置にグラフがあるか
- 全般的に高い位置にグラフがある人(CP+NP+A+FC+AC)/5>10は、心のエネルギーが高い人で、活力があります。
逆に低い位置にある人は元気のない状態です。
- 親の自我状態(CP+NP)と子供の自我状態(FC+AC)のバランス
- (CP+NP)>(FC+AC)親の自我状態が子供の自我状態に比べて大きい人は、他人に対する係わり合いに重点を置く傾向がある。
また、(FC+AC)>(CP+NP)子供の自我状態が親の自我状態に比べて大きい人は、自分にかかわる問題に重点を置き、他人には注意が向かない。
- 親の自我状態内のバランス
- CP>NP 他人に思いやりが不足する。さらにAが低いと相手にストレスを与えやすい。
CP<NP 他人に対して思いやりがあるが、規則を守ったり責任をもって人の上に立つことはしない。さらにAが低いと相手にたよりない印象を与えやすい。
- 子供の自我状態内のバランス
- FC>AC 天真爛漫だが、他人に対する配慮が欠ける。さらにAが低いと自分勝手な人のイメージを他人に与える。
FC<AC 自分を犠牲にしてまで、他人に対する配慮をしてしまう。さらにAが低いと自分を抑えすぎてストレスを貯めてしまう。
- 葛藤型
- CPとACが際立って高い人は、他人に厳しいかと思うと、自分を犠牲にしてまで他人に気を使う行動を取ります。
さらに、自分に対しても厳しい態度で臨んでしまうので、自分の中の矛盾に対する葛藤などからストレスを貯めこんでしまいます。その上、周囲も混乱してしまいます。Aが高いと他人の言うことを忠実に実行する人になります。
- 浮き草タイプ
- NPとFCが際立って高い人は、他人にやさしいかと思うと、自分中心的に振る舞うことがあります。
規則を守ったり、周囲にあわすこともしないので、風の向くまま気の向くまま生きているイメージを周囲の人に与えます。
- N型
ついこないだ、うちの娘が図書館から本を借りてきました。「学習まんが人物館 ナイチンゲール」という本です。「看護婦さんのナイチンゲールはNPとACが高い典型的なN型の自我状態の人だろうな。なんてたって、N型はナイチンゲール型と言う人もいるぐらいだから」と、たかをくくっていた私は、その本のなかの、以下の言葉に釘付けになりました。
「いったいなんのために、他人の目、他人の勝手な期待、他人の意見などに悩まされる必要があるのでしょうか。自分のやりたいことをやらないで、他人から言われるままで生きた人で、優れたこと、有用なことを成し遂げた人は、今だかつて誰もいないのです。」
(「看護覚え書」より)
「こりゃおかしい。ナイチンゲールはAC打破の考えを持っているじゃないの!」と思った私はM・デュセイの書いた「エゴグラム」という本を見返してみました。するとナイチンゲールは「看護婦長」タイプ(CP:15 NP:17 A:15 FC:10 AC:5)にぴったりくることがよくわかりました。
CPが高くてACが低くないと、クリミア戦争で負傷した兵士の看護をしたときに、兵士を消耗品のように扱う陸軍と患者の待遇について徹底的にやりあうなんてことはできないですね。
そんなわけで、N型の自我状態はナース型と覚えるようにしましょう。間違ってもナイチンゲール型では覚えないように!