悩みと共に(抑うつ 神経症 気分変調 うつ病 摂食障害)

すんだひとみ
澄んだ眸
clear aspect

エゴグラムの例

 エゴグラムの組合せは、各自我状態を「過剰」「適度」「普通「不足」「非常に不足」の5段階に分けたとしても5×5×5×5×5=3125通りも考えられます。
 3段階に分けたとしても3×3×3×3×3=243通りですが、これでは各自我状態を大まかに捉えていて、本当に問題のありそうなところをきちんと説明することはできません。
 従って、前記の評価方法を各人が実行してみてください。とはいえ、それではあまりに不親切なので、眸の自我状態についてちょっとだけ説明します。

眸のエゴグラム(抑うつ神経症発病前)

自我状態CPNPA FCAC
過剰      
正常   
普通      
機能不全   
無機能      
 自他供に厳しく、規則を遵守する。(CP↑) しかし、他人に対する思いやりに欠けるところがある。(NP↓) 物事を客観的に捉え、計画的に実行することはできるが、あまり感情を重視しない。(A↑) 何をしても自分ではあまり楽めない。(FC↓) また、他人に合わせて行動するところがあり、依存的。(AC↑)
 元気でも落ち込んでいるわけでもなく普通。(CP+NP+A+FC+AC)/5≒10
 他人に対してても自分に対しても程よい関心を示す。(CP+NP)=(FC+AC)
 他人に思いやりが不足する。CP>NP、さらに疲れていてAが低くなると相手にストレスを与えやすい。
 自分を犠牲にしてまで、他人に対する配慮をしてしまう。(FC<AC)さらに疲れていてAが低くなると自分を抑えすぎてストレスを貯めてしまう。

 このように、他人に厳しいかと思うと、自分を犠牲にしてまで他人に気を使う行動を取ることが多い。
 さらに、自分に対しても厳しい態度で臨んでしまうので、自分の中の矛盾に対する葛藤などからストレスを貯めこんでしまう。
 その上、周囲も混乱してしまう。
 幸いなことにAが高いので従順に上司の言うことを聞いて仕事をしているうちはよいが、上司から否定的な評価をもらったりすると落胆が激しく、自分を見失いやすい。
 等ということがだいたいわかります。

 こうしてみると結構辛い生き方ですね。

 当時の私は交流分析やエゴグラムに対する知識はありませんでした。 物事を客観的に捕らえることが得意であることは、交流分析でAが高いということを知らなくても自覚がありました。 ですから、交流分析的なアプローチを取らずに認知療法的なアプローチを選んだような気がします。

 それでは交流分析ではどうすればいいかというと、ひくいNPやFCを上げるような行動をすればいいということになります。
 つまり、他人や自分に寛容な態度をとったり、自分の感情を表出することを心がければよいのです。 これは、認知療法で言う「生きていくために不都合な思い込みを排除する」というアプローチに従って私が出した結論に似ています。
 他人がどう思おうとも・・・」なんて考えはACを排除しFCを上げる決意ですね。
 年長者は仕事ができないといけないなんて考えはおかしい」なんて考えは、支配的なCPを下げて自分を養育的に考えるNPを上げる働きです。

 Aの高い人でないと認知療法を薦めてもうまくいかないこともなんとなくわかるような気もします。 Aの低い人は、まずAを上げるように指導することが絶対必要です。自我状態を修正するには、他人の言うことを理解し受け入れることがどうしても 必要ですから・・・。
各自我状態に注目した評価
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