悩みと共に(抑うつ 神経症 気分変調 うつ病 摂食障害)

すんだひとみ
澄んだ眸
clear aspect

病院

 最初の病院の受付で「どのようなことでこられましたか?」と事務的に聞かれました。「うつ病みたいなんです」と私が小さな声で答えると、「はあ?」と聞き返されました。「こいつらに人の心を気遣う気持ちは無いのか」という怒りが込み上げてきました。それでも答えないといけません。普通の声でどもりながら「うつ病みたいなんです」ともう一度言い直したときに怒りが爆発しそうでした。

 それから、待合室でその女友達とストレスを抱えながら働いているいろいろな友達の話をしました。そうしているとなんとなく気分が収まるような気がしました。

 最初の病院はかなり大きな精神病院でしたが、そこでの治療は土曜が休日などの理由があって、皮膚科と一緒に心療内科をやっている小さな病院を紹介されました。当時はその先生のお父さんが皮膚科の先生で開業しており、息子さんが心療内科を間借りして開いていたようです。現在は息子さんが独立して開業されています。ここへは嫁さんと二人だけで行きました。

次の病院

 心療内科では、問診があった後に、「抑うつ神経症」であると診断されました。

 私と世間とを繋ぐキーワード「抑うつ神経症」が正式に与えられました。

 今までの私がどのような症状を持つ人間で、どうなるのかを指し示す指針が「抑うつ神経症」だったわけです。何がどのように抑うつ神経症なのかはわかりませんでしたが、「本当のうつ病の人は、あなたのように自分のことを順序だてて話さない」ということと「抑うつ神経症」は「うつ病」と「神経症」(ノイローゼ)の中間の病気だという説明を受けました。

 そして、いきなり仕事を休むよう言われました。

 私が判断できずにいると、お医者さんのほうが職場に電話をかけてくれて、事情を直接上司に説明し、晴れて3ヶ月程休むことになりました。
会社に提出する診断書もその場で書いてくれ、会社に提示するように言われました。

 薬さえもらえば、楽になれる。仕事ができると思っていた私にはショックでした。ですが、これで仕事から解放されると言う思いがそのときはしました。

 お医者さんは外で待っている嫁さんを呼んで、嫁さんだけと話をしました。どんな内容について話したかは、自分からは知ろうとは思いませんでした。

 入院する必要は無いこと。薬はきちんと飲むこと。「視野が狭くなっているから、運転には気をつけて下さい。」とお医者さんは言って、睡眠薬と抗うつ剤をもらってその日は帰りました。

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